犬を飼う前に考えておきたいのが、「本当に犬を幸せに飼えるのか?」ということです。犬を飼うのであれば、ただただご飯を与えて散歩させてあげればいいということではありません。犬のお世話はもちろんですが、愛情を注ぎ、いざ何かあった時には動物病院にかかったり、お家で看病してあげる必要が出て来ることもあります。まずは、犬を飼う条件について考えてみましょう。

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1.犬の寿命は10年以上。それ以上の期間犬を飼える環境か

犬の寿命は長くなってきており、平均すると小型犬では15年以上、大型犬でも10年以上寿命があります。その期間、犬を飼える環境にいられるかどうかを考えてみてください。70歳を超えるような高齢の一人暮らしであったり、転勤で犬を飼育できない環境になってしまう可能性が高い人などでは、そういった場合に責任をもって愛犬のお世話を頼めるヒトをしっかり探しておく必要があります。

もちろん、急な事故や病気、家族の不幸などがあれば事情は変わってしまいます。愛犬が寿命を迎えるまで絶対に飼い続けられるという保証はありません。ただし、犬の寿命を全うさせてあげる間に飼えなくなる可能性が高いのであれば、最初から犬を飼うのはやめておいた方がいいでしょう。どうしても犬を飼いたい場合は、家族や友人に相談して、飼えなくなった場合に託せる人をしっかり作っておいてください。

2.犬は365日お世話が必要。自分の都合を最優先させたいのならNG

当然のことですが、犬は生き物です。毎日ご飯もお水も必要ですし、トイレのお世話もしてあげないといけません。お正月もお盆もお世話は必要になります。もちろん、犬を飼っているから旅行や出張などに行けないということではなく、ペットホテルやペットシッターなどを利用することは決して悪いことではありません。

ただし、犬のお世話は毎日続きます。今日は疲れたからお世話はしたくないとか、毎日自分の遊びを優先して犬のお世話がいい加減になってしまうというのは飼い主としてNGです。犬は自分の都合のいい時に可愛がるだけで、自分のための時間を一番に考えたいという人は犬を飼うのはやめましょう。

3.時間の余裕はあるか?犬は社会性動物であり、お世話だけでなく触れ合う時間も必要

犬は群れで生活する社会性動物です。本当の家族と離れて1頭で暮らす犬にとって、その社会は飼い主であるあなたやその家族がすべてになります。

一人暮らしで忙しく、家では帰って寝るだけという人だと、犬は退屈をしてストレスをためてしまいます。体調の変化に気付くこともできず、動物病院へ連れて行く時間的余裕もなくなってしまいます。犬のお世話をしっかりすることは最低限のことですが、お世話だけでなく触れ合いの時間をしっかり取れないと犬を幸せに飼うことはできません。

特に一人暮らしの人の場合は、自分が留守中に犬がどういう状況になるのかを想像し、犬と触れ合える時間をしっかり取れるのかどうか、もう一度考えてみましょう。

4.お金の余裕はあるか?犬の飼育費の平均は年間33万円

動物保険大手のアニコムの調査によると、2016年の犬の飼育にかかる費用の平均は33万円となっています。これはペット保険に入っている人の結果であり、保険に入っていない人の場合はもう少し低いことが予想されます。詳しいデータはこちらのページを参考にしてみてください。

https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2016/news_0170322.html

犬の飼育にかかる費用は

  • 病気の治療やワクチンなど動物病院の費用
  • フードの費用
  • ペットシーツなどの消耗品
  • 服やリード
  • ペットホテルやペットシッター
  • トリミング

などさまざまあります。もちろん服やアクセサリー、トリミングなど必要ない人もいますが、フードや動物病院の費用は必ず必要なお金です。病気などをしていなくても月に2万円程度は見ておく必要はあるでしょう。

病気になった時のことも考えると、やはり最低年間30万は支出があるとして、それを支払う余裕があるのかどうかも犬を飼う前に考えておいてください。その余裕がない場合には、犬を不幸にしてしまう可能性があるので、ぎりぎりで犬を飼うことはやめておいてください。

5.家の状況は大丈夫?犬を飼うことで起こり得るデメリットを事前に考える

犬を飼うことにはメリットが非常に多いです。一方で、犬を飼うことでトラブルや問題が起きてしまうようなデメリットもゼロではありません。以下のようなことが大丈夫なのか、犬を飼う前に考えておきましょう。

犬のアレルギーは大丈夫か?

アレルギー性疾患は毎年増えています。特に小さなお子さんがいる家庭では、知り合いの犬と触れ合わせるなど、犬のアレルギーがないかどうかを事前に確認しておきましょう。アレルギーがある場合は、犬を飼うのが非常に困難になるので、残念ですがやめておいた方がいいでしょう。

他のペットは大丈夫か?

お家に先住犬や先住猫がいる場合には、新しい犬を飼うことで喧嘩やストレスなどの問題が発生してしまうことがあります。飼う前から相性を予測することは不可能ですが、相性が悪い場合に部屋を分けるなどの対策ができるかどうかを考えておきましょう。

家のサイズや家族構成に合った犬種か?

次のページでご説明しますが、家の状況で犬種を考えることは非常に大切です。やんちゃな子どもがいる家で骨折しやすい犬を飼ったり、お世話をするのが高齢の方なのに大型犬を飼うなどということはやめておいた方がいいでしょう。

ご近所トラブルは大丈夫?

犬を飼う上でご近所との関係性というのも大切です。もともと生活音などによるトラブルがある場合、犬の鳴き声でそのトラブルがさらにややこしくなってしまうことがあります。特にミニチュアダックスなどの小型犬は比較的よく鳴き、声も響きます。他の犬種でも絶対に鳴かない犬というのはいないので、騒音によるトラブルがある場合には、犬以外のペットを考える必要があるかもしれません。

6.愛情を持って寿命を全うさせてあげる自信はあるのか

最後の条件はもっとも単純ですが、最も大切なことです。犬は感情を持った生き物であり、あなたのおもちゃでもありませんし、インスタ映えのためのアイテムでもありません。あなたの思い通りにしてくれないときもあれば、突然体調を崩してしまったり、おしっこをトイレ以外のところにしてしまうことだってあるかもしれません。

ただ、かわいいからとか、寂しいからなどという理由だけで犬を飼おうとするのであれば、いずれ飽きてお世話が苦痛になってしまいかねません。最後の条件になりましたが、犬を飼う最終決断をする前に、もう一度、「寿命を迎えるまで、愛情を持って一緒にいられるかどうか」を自分や家族に聞いてみましょう。

犬 幸せ

以上が、私が考える犬を飼うための条件です。いろいろ厳しいことを書いてきましたが、犬を飼うメリットは非常に大きく、犬を飼うことで家族の間にコミュニケーションが生まれるだけでなく、家族の精神面および健康面に非常に良い影響を与えることがわかっています。それらのメリットは、犬以外の猫やそのほかのペットにも同様の効果が得られると考えられています。

もし、犬を飼うことに迷っているのであれば、アイビーペットクリニックにお気軽にご相談ください。当院では定期的に犬・猫の飼い方相談会を実施する予定ですので、ぜひご参加くださいね。