当院で行うスケーリング(歯石除去)の方法

6月・7月は当院の予防歯科強化月間です。実際に行った歯石除去のわんちゃんの例をもとに、当院の歯石除去がどのように行われるのか簡単にお話いたします。

臼歯(奥歯)の根元にたくさんの歯石が付いています。このわんちゃんは歯周病から歯茎が腫れて2週間前に40℃近い発熱を起こしました。

1.全身麻酔

安全かつしっかりとした歯石除去を行うためには、全身麻酔が必要になります。前足の血管にカテーテル(留置針)を挿入し、注射による麻酔導入を行い、気管挿管、ガス麻酔という順序で麻酔をかけていきます。気管チューブを挿管することで、歯石除去の際に舞い上がった歯石のかけらや使った水などが気管に入って肺炎などを起こさないように予防することができます。

その後、心電図や酸素飽和度、二酸化炭素濃度などのモニターを行い、麻酔に問題がなければそのまま歯石除去をスタートします。

2.歯石除去

1.歯石を割る

歯石除去は歯石を割ることからスタートします。歯石分割鉗子を使い、大きな歯石を割って取り出します。

歯周病がひどく、動揺が強い歯はこの時点で抜歯をしてしまいます。

2.スケーリング

次に行うのが、超音波で歯石を破砕するスケーリング処置です。

この処置で、歯の表面の歯石や歯垢をしっかり取り除きます。また、歯の裏側に付いている歯石もきれいにしていきます。

3.キュレッタージ

歯の表面の汚れがきれいになったら、歯と歯茎の間の歯垢や歯石を取り除くキュレッタージを行います。

キュレッタージによって歯周病の原因となる歯と歯茎の間の汚れをきれいにします。この処置を行わないと歯周病は良くなりませんが、無麻酔歯石除去で行うことはできません。

4.ポリッシング

以上の過程で歯石や歯垢はきれいになりましたが、その状態で終わらせるとすぐに歯石が付いてしまいます。スケーリングで削った歯の表面は少しデコボコしていますので、その表面をきれいにして歯石を付きにくくさせるのがポリッシングです。

ポリッシングはブラシと粗削り用ペーストを使う粗削りと、ラバーコーンと仕上げ用ペーストを使う仕上げの2つの過程で行います。

ポリッシング(粗削り)

ポリッシング(仕上げ)

3.覚醒

すべての処置が終わったら、口の中をきれいに洗浄して麻酔を覚まします。麻酔の導入から覚醒まで30分~1時間くらいの処置になります。

スケーリングが終わり、きれいになった状態の歯。このわんちゃんは、7本抜歯が必要になりました。

まとめ

犬や猫には虫歯はほとんどありませんが、歯石が付きやすく、口内炎や歯周病になってしまうわんちゃん猫ちゃんがとても多いです。口内炎や歯周病は、口の痛みやにおいの原因になるだけではなく、心不全や腎臓病のリスクも高めてしまうと言われています。愛犬・愛猫が元気に長生きできるよう、歯石が付いてしまっている動物を飼っている場合には、スケーリングでしっかり治療するようにしましょう。

6月・7月は予防歯科強化月間で、スケーリングの料金が5%オフになっています。また、無料歯磨き相談の実施や予防歯科グッズをキャンペーン価格で提供なども行っております。わんちゃん猫ちゃんの歯の健康を考える絶好の機会ですので、気になることがある方は当院へご相談くださいね!

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