子猫の季節がやってきた~子猫の成長や育て方について

ここ最近、子猫を保護して連れてきてくれる方が多くなってきました。雌猫は暖かくなり始める3月頃に発情期を迎え、約2か月の妊娠期間ののち出産します。そのため、5~6月は子猫ちゃんが増える時期です。

「子猫ちゃんを拾ったけれどどうしたらいいのかわからない」という方のために、子猫ちゃんに関する簡単なお話をさせてもらいます。

子猫ちゃんの週齢(日齢)の見分け方

まずは、猫がどれくらいの週齢(日齢)なのか、どう見分けたらいいかをお話しします。

体重による見分け方

産まれたての猫の体重は約100gで大きな差はありません。その後、順調に成長すると1週間に100g前後増えていくと言われています。以下は体重による週齢の目安です。

体重 週齢(目安)
100g 0週齢
200g 1週齢
300g 2週齢
400g 3~4週齢
500g 5週齢
800g 8週齢

体重は、子猫を小さな箱に入れ、キッチンスケールで測りましょう(箱の重さは引いてください)。体重による週齢の推測は、栄養状態に大きく左右されます。上の表は栄養状態が良い場合の体重であり、栄養状態が悪い場合には、4週齢でも200gくらいしかない場合もあります。

身体的特徴による見分け方

子猫は大きくなるにつれて、目が開いて、耳が開いて、乳歯が生え始めて・・・という成長過程をたどります。子猫をしっかり観察することで、週齢を推測することもできます。

目が開いている=1週齢以上

生後1日目の子猫ちゃん。眼は開いていません。

子猫の目は生後7~10日で開くと言われています。そのため、眼が開いている場合には、生まれて1週間はたっているということになります。逆に目が開いていない場合はまだ生後1週たっていない可能性が高いということになります。

また、目は真ん中から開いてきますので、まだ真ん中しか開いていなく、目頭や目尻の瞼が閉じている場合には、生後7~10日くらいだと考えてください。

耳が開いている=1~2週齢以上

子猫の耳は、目の後に開きますが、生後1~2週と少し幅が広いです。耳も目も開いていれば生後1~2週齢以上と考えてください。

乳歯が生えている=2週齢以上

生後1日の子猫ちゃん。歯は全く生えていません。

乳歯は生後2週以降で生え始めます。小さな歯が生え始めている場合には、生後2~3週齢である可能性が高いです。しっかり歯が生えそろっていれば4週齢以降になっていると思われます。

生後3週齢位の子猫ちゃん。小さな乳歯が生え始めています。

オスとメスの見分け方

子猫がオスなのか、メスなのかを見分けるのは結構大変で、生後2週齢位までははっきりとわからないこともあります。オスとメスの区別は陰部を見て行います。

オスとメスでは肛門と外陰部の距離が違います。オスでは外陰部と肛門との距離が長く、メスでは短くなっています。

オスの子猫ちゃんの陰部。肛門と外陰部の距離が長く、離れています。また、外陰部は円形をしているのも特徴の一つです。

また、外陰部の形が、オスでは円形、メスでは長細い形をしているのも特徴の一つです。

子猫ちゃんのお世話について

では、子猫ちゃんを拾った場合にやるべきことを考えましょう。

歯が生えていない場合にはミルクが必要

歯がまだ生えていないような幼猫(2週齢未満)は、ミルクが必要になります。子猫用の粉ミルクや哺乳瓶はペットショップで売っていますので、もしお家で育てる場合には必要となります。

ミルクは、3~4時間に1回必要になります。離乳食が食べれるまでは、夜中も与える必要がありますので、生まれたての子猫を育てるのはとても大変です。

歯が生え始めたら離乳食を

歯が生え始めて来ると、今まで吸うだけしかできなかった子猫が、ペロペロと離乳食を舐めて食べることができるようになります。離乳食はミルクに比べると腹持ちがいいため、ミルクに比べると回数を若干減らすことができます。それでもこまめに与える方が良く、できれば1日5~6回与えるようにしましょう。

保温をしっかり

母猫に育てられる子猫は、生後1か月くらいまでは母猫のそばを離れることなく、兄弟猫と一緒に母猫の体温に守られて生活します。子猫ちゃんだけだとどうしても体温が低下しやすいため、タオルなどでくるむとともに、湯たんぽも活用して体が冷えないようにしましょう。特に生後1~2週まではできれば人肌程度の温度をキープできるようにしてあげてください。

排尿排便のお世話も必要

子猫は、3~4週齢位までは、母猫に舐められた刺激によって排尿や排便を行います。その時期の子猫は自力では尿や便ができませんので、人によるお世話が必要になります。陰部付近をティッシュなどで上下左右にこすったり、ポンポンと軽くたたいて排尿や排便をさせましょう。排尿はミルクを上げるたびに行うといいでしょう。排便は、毎回ではないものの排尿刺激と一緒に出て来ることが多いですが、1日1~数回程度あることが一般的です。

先住猫がいる場合には、寄生虫や伝染病に注意

猫にはノミやシラミなどの外部寄生虫、回虫などの内部寄生虫、猫風邪や白血病・エイズなどのウイルス病などさまざまな伝染病があります。先住猫がいる場合には、電線を予防するために、直接会わせないようにし、子猫をお世話したらしっかり手を消毒して先住猫を触るようにしてください。

伝染病などが気になる場合には、一度動物病院を受診するといいでしょう。

子猫を拾ったら動物病院へ連れて行くべき?

子猫ちゃんを拾った場合には、健康診断や育て方のアドバイスを得るために動物病院に連れて行くことをおすすめします。

しかし、動物病院に連れて行ったら保護して無償で育てたり治療をしたりしてもらえるわけではありません。動物病院でそういったことをすると、そういった猫ちゃんが増えすぎてしまい、経営が難しくなってしまいます。

当院でも子猫ちゃんの育て方のアドバイスなどは無償で行いますが、基本的には保護はできませんので、拾われた方の責任でお世話をしてもらうようお伝えしております。また、できるだけ治療費などが高くならないようにはさせていただきますが、基本的に治療にかかる費用も負担していただくようお願いしております。

飼いかた相談や里親探しのお手伝いなど、できる限りのことは無料で行いますので、子猫を拾った場合にはまずは一度ご相談くださいね。

不幸な猫を減らすために

この時期は野良猫ちゃんの子猫ちゃんを拾ったり保護したりして連れてきていただく方が増えています。2019年だけでも20頭以上の子猫ちゃんが、拾ったり保護されたりして連れてこられました。

子猫ちゃんをとてもかわいいです。子猫ちゃんを見るとほとんどの人は笑顔になります。でも、子猫ちゃんは非常に弱く、母親に育児放棄されてしまうといくら頑張って人口哺乳をしていても亡くなってしまう確率は非常に高いです。また、伝染病や事故などで不幸な短い生命を終えてしまう子もとても多いです。

猫の繁殖力は非常に高く、発情中に交尾をするとほぼ100%妊娠すると言われています。1回の妊娠で平均3~6頭の子猫ちゃんが産まれてくるため、年2回妊娠出産を繰り返すと、1頭のメス猫ちゃんの一生で、50頭以上の子猫を産むことになります。その子猫ちゃんがまた妊娠をするということでさらに野良猫ちゃんが増えてしまいます。

不幸な猫ちゃんを減らすためには、猫を捨てないというのは言うまでもありませんが、妊娠する猫ちゃんを減らすということも大切です。当院では、野良猫ちゃんの避妊・去勢手術(堕胎手術も含む)も、開院1年ちょっとの間に20件以上来られています。当院では岐阜市の補助制度が使えますし、当院も多少負担をさせていただき、少しでも野良猫ちゃんの避妊・去勢手術を進めていきたいと考えています。(岐阜市の補助制度についてはこちらのページをご覧ください)

子猫ちゃんを拾った場合や、野良猫(地域猫)の不妊手術を考えている場合には、お気軽にご相談くださいね!

 

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