麻薬施用者の資格を取りました

ご存知の通り、動物病院ではいろいろな薬を使います。皆さんになじみの深いフィラリアの予防薬やワクチン、点耳薬以外にも、抗菌薬や麻酔薬、抗がん剤まで、薬がなくては動物病院はやってはいけません。

最近では、動物病院でも麻薬に相当する薬を使うことも増えて来ているのはご存知ですか?先日、麻薬施用者の資格を取得しましたので、その後報告をさせていただきます。

麻薬施用者とは

麻薬施用者免許

実際の麻薬施用者免許

麻薬施用者とは、「麻薬施用者 都道府県知事の免許を受けて、疾病の治療の目的で、業務上麻薬を施用し、若しくは施用のために交付し、又は麻薬を記載した処方せんを交付する者」です。

麻薬を使用するためには、動物病院に限らず、人の病院や歯科でも必ず麻薬施用者が必要となります。

麻薬施用者には誰もがなれるわけではなく、麻薬の管理のための設備(施錠できる部屋や持ち運びのできない金庫など)がある施設を使う必要な資格を持った人(動物病院なら獣医師)が申請を出すことで麻薬施用者資格を得ることができます。

動物病院で使う麻薬って?

動物病院では、麻酔や鎮静、疼痛緩和(痛みのコントロール)のために麻薬を使うことが多いです。実際に動物病院で使われる麻薬をいくつか挙げてみましょう。

フェンタニル

フェンタニルは、主に麻酔や鎮痛、疼痛緩和の目的で利用される合成オピオイドです。難しい言葉が並んでいますが、人工的に作られた鎮痛薬と思っていただければいいでしょう。

鎮痛作用が強いため、注射薬のフェンタニルは術中・術後の疼痛管理によく使われます。フェンタニルを使うことで、術後の痛みが少なくなるだけでなく、全身麻酔薬の投与量を減らすことができるため、手術の安全性が向上します。

また、フェンタニルパッチという皮膚に貼るタイプのフェンタニル製剤も存在し、術後の長期的な疼痛管理や、がんなどの慢性痛などに使うこともあります。

モルヒネ

モルヒネはフェンタニルより良く聞く名前の薬かと思います。使い方はフェンタニルとほぼ同じような感じで、術中・術後の疼痛緩和や全身麻酔薬の減量のために用いることが多いです。

モルヒネには注射薬と内服薬があります。

ケタミン

ケタミンは、古くから小動物分野で麻酔薬としてよく使われてきた薬です。以前は麻薬指定されていない一般役でしたが、平成19年より麻薬指定されたため、麻薬の取り扱いができない動物病院では使用することができなくなりました。

ウサギなどのエキゾチックアニマルにも比較的安全に使うことができるため、そういった動物にはよく使われています。また、犬や猫でも鎮痛・鎮静薬として全身麻酔薬と併用されたり、術後に点滴で流したりすることもあります。

麻薬を使って痛みを減らしたい

麻薬と聞くと、あまりいいイメージがない方の方が多いと思いますが、麻薬を適切に使うことで、麻酔の安全性や術後の回復具合が変わってきます。

当院でもできるだけ痛みの少ない手術のために、必要に応じて麻薬を使用していきます。痛みが全くない手術というのは不可能に近いですが、「手術をしてあげたいけど手術の痛みなどが気になるな」という方はぜひ当院にご相談くださいね!

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