【重要】岐阜県内で初めて猫のSFTS(重症熱性血小板減少症候群)が確認されました
2026年8月27日、岐阜県より「県内で初めて猫のSFTS(重症熱性血小板減少症候群)の症例が確認された」との発表がありました。発症したのは各務原市で屋内外を行き来して飼育されていた3歳の雌猫で、発熱・元気消失・食欲低下・血小板減少などの症状が見られ、PCR検査でSFTSウイルス陽性と判明しています。
当院のある岐阜市からもごく近い地域での発生です。ワンちゃん・ネコちゃんと暮らすご家庭に知っておいていただきたい病気ですので、基本的な知識と予防のポイントをまとめました。
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)とは
SFTSウイルスによって起こる感染症で、人にも動物にも感染します。主な感染経路は、ウイルスを持ったマダニに咬まれることです。マダニは草むら・やぶ・畑・河川敷など、屋外に広く生息しています。
さらに注意が必要なのは、発症した犬や猫の血液・唾液などの体液に直接触れることで、人が感染する場合があるという点です。実際に、感染した猫に咬まれた飼い主さんや、診療にあたった獣医療関係者が感染した事例が報告されています。
犬・猫の症状
- 発熱
- 元気がない、ぐったりしている
- 食欲不振、嘔吐、下痢
- 黄疸
- 血液検査での血小板減少・白血球減少
猫は重症化しやすく、致死率は約60%と報告されています。犬は約40%で、症状が出ないまま経過する例も多いと考えられています。
人の症状
マダニに咬まれてから6日〜2週間ほどで、発熱、全身のだるさ、食欲低下、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などが現れます。重症化すると神経症状や出血症状を起こすこともあり、国内の致死率は約27%と、決して軽く見てはいけない病気です。特に高齢の方は重症化しやすい傾向があります。
ご家庭でできる予防のポイント
1. ペットのマダニ予防を欠かさずに
毎月のノミ・マダニ予防薬を継続してください。特に屋外に出る子、お散歩コースに草むらや河川敷が含まれる子は必須です。予防薬はマダニの吸血を防ぎ・早期に駆除するもので、SFTSそのもののワクチンは犬猫・人ともにありません。
2. お散歩のあとは体をチェック
帰宅後、耳のまわり・首・脇・内股・指の間などを確認してください。マダニが咬みついているのを見つけても無理に引き抜かないでください。口器が皮膚に残って炎症の原因になります。動物病院にご相談ください。
3. 猫はできるだけ室内で飼育を
屋外に出る猫は、マダニに咬まれるリスクも、感染した野生動物・野良猫と接触するリスクも高くなります。
4. 体調の悪い動物との接触には十分な注意を
発熱してぐったりしている犬猫、体調のわからない野良猫を扱うときは、素手で触らない・咬まれない・舐めさせないを徹底し、手袋やマスクを使用してください。世話のあとは必ず石けんで手を洗いましょう。
5. 人自身のマダニ対策も
草むらややぶに入るときは長袖・長ズボン・帽子・手袋を着用し、シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下の中に入れてください。虫よけ剤(ディート、イカリジン)の併用も有効です。
こんなときはご相談ください
- 急な発熱があり、ぐったりして食欲がない
- 屋外に出る猫で、体に見慣れない黒い粒(マダニ)がついている
- マダニに咬まれているのを見つけた
このような症状がある場合は、来院前に一度お電話ください。SFTSが疑われる場合には、他の患者さんやスタッフへの感染を防ぐため、来院方法や診察の手順をご案内させていただきます。
また、ペットの世話をしたあとにご家族が発熱した場合は、必ず「動物との接触があったこと」を医療機関にお伝えください。
ご不安なこと、予防薬についてのご相談は、お気軽に当院までお問い合わせください。
アイビーペットクリニック TEL 058-208-2778




















